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フラジオレットの実験 解説編(2)


フラジオレットと音程・音律の実験。
今日は解説編その(2)です。

フラジオと分数の謎についての実験
http://kukulo.blog83.fc2.com/blog-entry-418.html


フラジオレットの実験 解説編(1)
http://kukulo.blog83.fc2.com/blog-entry-419.html


まず、実験の結果は、

チェロのC線とA線では、
フラジオで鳴らすEの高さが違う。

オクターブ違いだけでなく、
チューナーで計測すると、
A線はほとんどぴったり真ん中なのに、
C線は20セントくらい下になる。


というものでした。

これを説明するために、
解説編その(1)では、

ドラミファソ
ソレシドレ
レミファソラ

と、

「完全五度」の音程でとっていくと、
12の音が全て登場する。

これで音階をつくることが出来る、
しかしそれだと、
『ドミソ』の和音がきれいに合わない。

具体的にはミが低すぎる、



という話でした。

ではどうすれば、
きれいに「合う」ミをつくれるか?

これをフラジオレットで考えよう、
そのためにまず、
「フラジオレット」の正体を考えよう、

というのが今日のテーマです。

平たく言いますと、
フラジオレットというのは、

弦の途中を軽く押さえることで、
弦全体が振動しているのに、
弦の長さを短くしちゃう方法



です。

・・・わけ分かりませんね(笑 

以下、C線を例にとって考えます。

普通に開放弦を弾きますと、
スライド1
というふうに、
弦全体が一つになって振動しているのが分かります。
見えます。

ところが、弦の真ん中、
開放弦から1オクターブ上の、
Cのところをおさえてフラジオを鳴らすと、
スライド2
というように、

・「山」が二つ出来てる
・真ん中の点は振動していない

ということが分かるはずです。

このときの音は、
押さえた場所と同じ、Cの音。

次に、
4ポジの1指(=弦の3分の1のところ)で、
フラジオを鳴らすと、
スライド3
と、3つにわかれて振動します。
このとき、指は弦のちょうど1/3の長さのところ。
(あ、分数使っちゃった!)


同様に、1ポジの4指だと、
弦の1/4のところにきて、
スライド4
こんな風に4つに分かれて振動し、音はド。

1ポジの3指だと、
弦の1/5のところにきて、
スライド5
5つに分かれて振動し、音はミです。

(後半二つは、かなり駒よりを弾かないと、
 うまく鳴らないかもしれません)




弦楽器をしていればすぐに分かるように、
弦は短いほど、高い音が鳴ります。

なので、

「分かれて振動している」

ということは、

「短くなった」

のと同じ効果があります。
(ひとつの「山」は短いでしょう、弦全体よりも)

開放弦は、ほっとくと、
弦全体がひとつになって振動しようとします。

でも、
どこかを軽く押さえられていると、
押さえられている点は振動出来ません。

でも、軽く押さえているだけなので、
弦が振動させられる力は伝わります。

それで、上の図ように、
「押さえられている点」は動かさず、
ほかの部分が均等に分かれて振動する。

ですので、指で押さえる場所が、
半分、1/3、1/4、1/5などのポイントを外れると、
例えば、

28/29

のような、ものすごく中途半端な場所に来てしまうと、

 弦全体を29分割して振動

というのはちょっと難しいので、
きれいな音が鳴らない、ということになります。


(厳密な説明は数式が必要になって面倒なので、
 ここではちょっと「ゆるく」説明しています。
 物理学的にはいろいろと不満の残る説明ですが(笑)
 演奏の目的からはこの程度で十分かと思います。)


ではこれが、

「ドミソ」の和音と、どう関係があるのか・・・?

ということを、次回考えます。





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フラジオレットの実験 解説編(1)

昨日の記事で、

チェロでフラジオレットを使って「ミ」を鳴らすと、
A線とC線ではチューナーの針が指す場所が違う、

という実験について書きました。

フラジオと分数の謎についての実験
http://kukulo.blog83.fc2.com/blog-entry-418.html


今回はその説明、です。

なるべく数字を使わずに説明したいと思いますので、
「数字で理解したい」という方には、
下記の書籍を読まれることをお勧めいたします。

小方厚 『音律と音階の科学』
onritsu.jpg Amazon


チェロ、ヴァイオリン、ヴィオラは、どれも、
「五度調弦」といわれています。

チェロの各弦の音は、低いほうから順に、
C、G、D、A。

どの弦の間隔も、
「完全五度」という音程になっています。

これは和音が一番『すっきり』聞こえる音程。

弦楽器の調弦のときには、
そうなるように(重音が『すっきり』するように)、
音を合わせます。

数字は使わない、というお約束なので、
完全五度の詳しい中身はパスしますが、

C線とG線の間には、
「ド レ ミ ファ ソ」と、5つ音がありますね。
G線からは、
「ソ ラ シ ド レ」で、D線に、
D線からは、
「レ ミ ファ ソ ラ」で、A線に、辿りつきます。

(ヴァイオリンは、その上に、「ラシドレミ」で、
 E線がある、というわけです)


これをずっと続けていくと、
12の音が全て登場します。
この音程で合わせた音階を、
「ピタゴラス」方式といったりします。

(完全五度の合わせ方をピタゴラスが見つけたからです)

ところが。


この方法で合わせた音は、

 「ド」と「ソ」

は、きれいに合う(ハモる)のですが、
(そうなるように合わせたのだから当然です)

 「ド」と「ミ」

とか、

 「ミ」と「ソ」

は、あんまり合いません。

なので、「ドミソ」の和音が美しくない。
具体的には、「ミ」が高すぎます。


では、どんな高さの「ミ」が良いのか?
ということを、
フラジオレットの実験から考えることが出来ます。

しかし、それにはまず、

・フラジオレットの正体

を考えなくてはなりませんね。



今日は力尽きたので続きはまた次回~



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フラジオと分数の謎についての実験

先日の記事で、

・音程をよくするために弦の共鳴をよく聴くこと

また、

・なぜその音にその弦が共鳴するのか、

について書きました。

チェロの音程を良くするための心がけ 「共鳴する音を外さない」

どうしてこの弦はこの音に共鳴するのか? 倍音から考える


しかし、

 もっともよく共鳴するポイントが、
 必ずしも正しい音とは限らない

ということがあります。
それは、後者の記事のコメント欄でダンベルドア様が
指摘されていますように、純正長三度の問題。

と、ここで理屈を書き出すと、
読むのを放棄してしまう方がいらっしゃいそうですし、
また私もボロを出したくありませんので(笑)、
てっとりばやく実験を。

(1)チェロを弾けるように用意します。弓も使います。

(2)チューナーを用意しましょう。
耳で聞き分けられる方には不要ですが、
そういう方にはそもそもこの実験が不要です。

(3)調弦しましょう。きっちり5度で合わせます。
チューナーであわせても、実験に大きな支障はありませんが、
ここで完全五度で4つの弦の音を合わせた、
ということが、理屈の上では大事です。

(4)A線のミを弾きましょう。
第4ポジションの1指が来るところです。
そしたら、そのミの場所でフラジオレットを鳴らしましょう。
このとき、やはりミの音が鳴り、
チューナーの針はほぼ真ん中をさしているはずです。

(5)C線のミを弾きましょう。
第1ポジションの3指がくるところです。
そしたら、同じく、
そのミの場所でフラジオレットを鳴らしましょう。
このとき、やはりミが鳴り、
チューナーの針は、真ん中よりも、
20セントほど下をさしているはずです。

以上で実験は終了です。


これが何を意味しているのか?

音楽家の方(は、あまりいらっしゃらないでしょうが 笑)や、
音程と音律について詳しい方におきましては、
いちいち説明するまでもなく、

「そりゃそうだよ」

と思われたことと思います。


一方で、すぐには分からなかった方でも、
音律と音程についての理論を学習中の方は、
チューナーのさす位置の違いの説明を、
ぜひご自身で考えてみて頂きたいと思います。

(自分で発見したことは、
 他人に教わったことよりも、
 ずっと価値があると思うのです)


詳しい説明は、次回の更新で。

どうしてこの弦はこの音に共鳴するのか? 倍音から考える

先日の記事で、
「チェロの音程を良くする」ためには、
まず、弦の共鳴をよく聴くことが大事、
というようなことを書きました。

その中で、
「どの弦が、どの音に共鳴しやすいか」
を、下記のようにまとめました。

C線:C, G, E
G線:C, G, H, D
D線:G, D, Fis, A
A線:D, A, Cis, E


以下では、これを体系的に考えてみましょう。

と、その前に。

この問題を考えるには、
下記の書籍が参考書として役立ちます。


小方厚 『音律と音階の科学』
onritsu.jpg Amazon


こちらの記事でも紹介しました。
http://kukulo.blog83.fc2.com/blog-entry-67.html

理系の方はスラスラ読めるでしょうし、
「理系よりの文系」の方も、
さほど困難を感じないようです。
(もっとも、理系・文系という区分けはあまり好きではないのですが)


さて。
では、共鳴するのは、どんな音かをみてみましょう。
カッコ内はC線の場合の、該当する音です。

・開放弦の音(C)

・開放弦の、長3度上の音(E)

・開放弦の、完全5度上の音(G)

つまり、開放弦の音を根音とする、長三和音ですね。

このうち、

・開放弦 

は、オクターブ違いに関係なく、よく共鳴します。

しかし、

・完全五度上
・長三度上

は、その弦の音よりも高い音に共鳴しやすいようです。

開放弦が共鳴するのは、
同じ音だったり、
2倍音・4倍音・8倍音だったりするから。

また、
完全五度上の場合は、3倍音や6倍音、
長三度上の場合は、5倍音や10倍音ですね。

さらに、

・完全五度下の音(F)

は、その弦よりも低い音の場合に限って、
共鳴しやすいみたいです。

例えば、
A線の完全五度下はDですが、
D線開放弦にはもちろん共鳴しますし、
さらにその1オクターブ下の、
C線、1ポジ、1指のDにも共鳴します。

しかし、
C線の完全五度下はFですが、
C線開放弦よりも低い音はないので、
他の弦でFを弾いてもC線は共鳴しづらい。
なので、最初のリストには入っていません。
(絶対に共鳴しない、とは言い切れませんが)


さてここでもう一度、
共鳴する音をみてみましょう。

C線:C, G, E
G線:C, G, H, D
D線:G, D, Fis, A
A線:D, A, Cis, E

ここには、
ト長調の構成音が全て入っていますね。

このことから考えられることもあるのですが、
それはまた、別記事にて。


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チェロの音程を良くするための心がけ 「共鳴する音を外さない」

チェロの音程を良くすること。

これまでにもいくつか、
関連記事を書いてきました。


音程の身に着け方を考えよう

頭で納得、耳は? 書籍「音律と音階の科学」

弾き語り練習法?音程をイメージするために。

Dの音を鳴らすには、Dのところを押さえればいい。


先日のレッスンの際、先生に、

「音程をよくするにはどうしたらよいですか?」

と、直球の質問をしてみたところ、

「共鳴する音を外さないこと」

とのお答えでした。

チェロをされる方は皆様ご存知のことと思いますが、
今弾いている弦とは違う弦が、
共鳴して鳴ることがあります。
(他の人が弾いてる音に共鳴することも!)

例えば、
G線、1ポジ、4指はCですが、
これは隣のC線が共鳴する。

また、
C線、1ポジ、1指はDですが、
これは、
 D線
 A線
が共鳴します。

この性質を使うことで、
音程が合っているのかどうか、
確認することが出来ます。


そこでまず、
共鳴しやすい音をまとめますね。

C線:C, G, E
G線:C, G, H, D
D線:G, D, Fis, A
A線:D, A, Cis, E


オクターブの問題もあったりはしますが、
だいたいこれで合っているはずです。

ここに出てくる音を弾くとき、
共鳴しているかどうか、よく聴いて、
弾きながら分かるようになること。

例えばA線の4ポジ、Gを弾いたとき、
G線開放弦がよく共鳴します。
なので、弓をA線から放しても、
G線の共鳴が残って、
「ホワン」っていうのがわかります。

これを、弾きながらでも分かるようになり、
弾いているときに気をつける。

さらに細かいことになると、
ここで書いたのは、どれも、純正律の音。
旋律的にはそのままでは具合が悪いこともあります。

また、
 C線から重音が合うようにとったE
と、
 A線開放弦と重音が合うE
とは違う・・・というような問題もあります。
(前者のほうが低くなります)

(ややこしいことを書くと、
 共和する音程は、
  完全五度は3/2倍音、
  長三度は5/4倍音で、
 それぞれ互いに素であることが原因です)

が、そこまでややこしい話はひとまずおいといて。

さすがに2年もやっていると、
弦の共鳴には気づきますし、
これまでも多少は意識してきましたが、

「共鳴する音を外さない」

こと、しっかり取り組んでいこうと思います。



ところで、
なぜこの音に共鳴するのか?
という問題もありますね。

理系の私にはとても面白い話ですが、
やこしくなりますので、
後日の記事で書くことにしますね。



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プロフィール

ククーロ

Author:ククーロ
18歳のときに「チェロを弾こう!」と決め、28歳でようやく始めました(2009年2月)。練習の記録と好きな音楽の紹介をしています。よろしくお願いします。京都在住です。


◆ お気に入りCD ◆

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