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涼しげな表紙に熱い演奏 アクアトリニティ・水の薫り



aqua.jpg Amazon




夏に聞きたい音楽、というと、
大きく二種類あります。

ひとつが、

・涼しげな軽い音楽

もうひとつが、

・情熱的で熱い音楽。


こういうのって面白いです。

冬に聞きたい音楽でも、

・やさしく暖かい音楽

・鋭く冷たさを感じさせる音楽

の両方があるようで。


このうち、

暑いから涼しげな、
寒いから暖かな、

というのはとてもよく分かるんです。

食べ物はそうですよね。

夏には、
カキ氷やざる蕎麦のような、
温度の低い食べ物が好まれます。
パスタだって冷製にしたりしますし、
飲み物は断然、冷やしたものが好まれて、
それも薄いグラスで飲んだりします。

冬には、
鍋物だったりシチューだったり、
温かいものを温かく食べられるようにします。
麺類も熱い汁にどっぷりつかっていて、
飲み物は熱いものが中心になり、
分厚いマグカップで飲みたくなります。

ところが。

音楽では、

夏に、わざわざ熱い曲・演奏を、
冬に、わざわざ冷たい曲・演奏を、

聴きたくなることがあるのですよね。
食べ物でいうと、
夏にあえて食べるキムチ鍋?

汗をかくと体は冷えますから、
そういう意味では効果があるのかもしれませんが、

「夏には熱い/暑いのが似つかわしい」

という感じ方をするのかもしれませんね。


そして、
夏にわざわざ(笑)聴く、
熱い演奏としては、
以前にこちらのアルバムを紹介しました。


真夏の夜の・・・熱気。 ヨーヨー・マ プレイズ ピアソラ
mapi.jpg



さて。

以前の記事でもちらっと紹介しました、
冒頭上掲のアルバム。


aqua.jpg Amazon


チェロ、ヴァイオリン、そしてチェンバロのトリオです。
チェロは水谷川優子さん。

この表紙をみると、
白いドレス、背景は水流、
そして水色の文字と、
とても涼しげ。

では内容も、
サラサラと気持ちよく涼しげに・・・かと思いきや!

いきなり第一曲が「ファランドール」で、勇壮に始まります。

むしろ、熱い(笑)

その後も、
中にはモーツァルトのかわいいアリアなどもあるものの、
どちらかというと熱演的な曲が多く、
アルバムの後半は、

・ゴッドファーザー
・黒いオルフェオ
・リベルタンゴ

と、かなり濃い編曲ものが続きます。
最後は、

・タンティ・アンニ・プリマ(ピアソラ)

でやさしく幕を閉じます。

(なお、どういうわけかアマゾンの曲リストは
12曲目で終わってしまっていますが、
そのあとに上記の4曲が続きます。公式サイト

あの表紙の涼しげな印象をもったまま聴くと、
一曲目からいきなり裏切られまあすが、

「熱い演奏こそ夏に似つかわしい」

という意味ではむしろぴったりな一枚でした。


演奏は、
さすがにこの編成になるとヴァイオリンが目立つので、
(それに水谷川さんの上品なチェロですし)、
ちょっとチェロ弾きとしてはさびしくもあるのですが、
暑い夏に(表紙とは違い)熱い演奏を楽しめる、
というのもありますし、
チェンバロと現代楽器の組み合わせも珍しく、
私は楽しんで聴いております。



本日紹介しました演奏は、

CD 水の薫り

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アクアトリニティ
 チェロ:水谷川優子
 チェンバロ:水永牧子
 ヴァイオリン:磯絵里子

でした!


 

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テーマ : チェロ
ジャンル : 音楽

流れるようにするための工夫の積み重ね レッスン#50



今回のレッスンは2番アルマンド。
この曲は難しい。
1番のときもアルマンドで散々苦労したのです。



■流れるように
・あまりテンポが重くならないように
・一拍ずつカチカチ弾かないこと
・流れるように
・基本的には1拍をひと弓で弾く
・特に順次進行のときはスラスラと、少しaccel.気味で
【アルマンドはこれが難しいんですよ】

■一人かけあい
・複数声部が1拍ずつ入れ替わるところがある
・ひとりでも掛け合いをしている意識を
・どこではじまってどこで終わるか
【これは意識するだけで全然違う】

■導音→解決
・この流れはしっかり
・一旦解決しておいてさらに続ける、ということがある
・導音はC#のときとG#のときがあるので気をつける
・拡張のときは下がりやすいのでさらに気をつける
・解決した先の主音がオクターブ下のこともある
・曲の終わりではないので終わり感を出しすぎないように
【これが決まらないと座りが悪くて】

■ベース音
・しっかり
・ぶん、とたっぷり弓を使う
・16分音符ひとつでも全弓つかうくらい
・頭がベースのときは16分音符4つを1・3で弓を返す
・そのために指板よりで弾くこと
【ぶん!】

■弱起
・この曲は弱起の曲
・冒頭だけでなく中のフレーズにもある
・小節線をまたいでいるとは限らない
・付点音符のあとは次のフレーズの頭のことが多い
・そういうときは前の音をすっと消して改めて入る
【そうなのか!】

■右手の脱力
・また力が入っている
・駒よりで沢山弓を使おうとして力むことに
・押さえつけてしまうと箱があまり鳴らない
・バッハの場合は指板よりで圧力は低く
・弦も弓も張りが弱かった時代の曲
・ポジションも低いので無理に駒よりを弾く必要はない
・弓を節約する必要があるときは駒よりを弾けばよいが
【あー】

■脱力を思い出すための練習法
・ぐーで弓を持つ
・卵をにぎるようにふわっと
・これを弦にのせる
・ほとんど弓の重さしかかかってないように
・のせただけで左右に動かす
・それでも速さを調節すればちゃんと音は鳴る
・それから普通にもって同じようにする
・指板の上くらいで弾けばすいすい動かしても充分
・ほとんど弓の重さだけのまま、右手は弓をガイドする
・駒よりに行くにつれ、ゆっくりにする
 (圧力をかけるのではなく)
・バッハならこんなかんじでOK
・ベートーヴェンやブラームスでもこれにほんの少し乗せるくらい
【あー!】



そうそう、レッスンの間隔があくと、
いつの間にか力んでいたりするのですよね。
何か弾きづらいとか、疲れるとか感じているのに、
それが力みのせいだとなかなか気づかない。

それを直しただけで、
うんときれいに響くようになりました。
右手はもちろん楽だし、
スピード気をつければ弦をよく噛んでるし、
サクサク。

こういうことがあるので、
やっぱりレッスン受けるべきだよなと、
いつも思います。


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私は、です。
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暑い夏に、涼しげなヨーヨ・マのチェロ 「オブリガード・ブラジル」「アパラチア・ワルツ」

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6月がものすごく暑かったわりに、
7月後半はそれほど暑くなかったのでちょっと気を抜いていたら、
8月7日の立秋からこちらの暑さにげんなりしております(笑)

先日の記事にも書きましたように、
基本的には、チェロというのは、

 「暑苦しい楽器」

だと思っているのですが(笑)
もちろん、全てのチェロ演奏が暑苦しいわけではなく、
なかにはスイスイと気持ちいい楽曲・演奏もあります。

暑苦しさを感じさせない奏者としては、
ペレーニさんが圧倒的だと私は思っています。

が、氏の録音はもうすでに以下の各記事で紹介しました。

美しく、ただひたすらに美しく  ペレーニ ラフマニノフ/ヴォカリーズ
中庸の美 ペレーニ&シフ シューベルト/アルペジョーネ・ソナタ
澄み切ったコンソメスープ ペレーニ バッハ&コダーイ/3つのコラール前奏曲
弾いて楽しみたい  ペレーニ ヴィヴァルディ/2つのチェロの協奏曲
晩餐のあとの、一杯のお茶。 ペレーニ ショパン/チェロ・ソナタより



そこで他にないかな、と、
手持ちのCDを掘り返してみたところ、
冒頭上掲の二枚がヒット。


一枚目、「オブリガード・ブラジル」は、
ヨーヨー・マとブラジル音楽の奏者達とのセッション。

一曲目、ピアノとの曲からいきなりガツンときますが、
陽気なようで明るいだけではない、
熱いようでクールな一面もある、
そして何よりも小気味よいかけあいが、存分に楽しめます。

(特にクラリネットとの掛け合いがすごいです!
 ときどきどっちがチェロか分からなくなる 笑)

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私はブラジル音楽についての知識は全くありませんが、
このアルバムはヨーヨー・マの「軽々と弾く」チェロが、
とりわけぴたっとはまった例と言えそうです。

夏に聞く一枚として推薦するのに、
「ブラジル」という、
暑そうな国の印象がはたらいたことは否定しませんが(笑)



もう一枚は「アパラチア・ワルツ」。
こちらはいわゆる「フィドル」音楽で、
「カントリー・ミュージック」というものらしい。

私はカントリー・ミュージックについての知識は
全くありませんが(再)、
フィドルという楽器そのものは、
クラシック音楽の「ヴァイオリン」と基本的には同じもの、
らしいです。

それはそうと。

このアルバムは、飄々と軽快に弾き飛ばす(!)フィドル奏者に、
ヨーヨー・マのチェロがぴったりくっついていくという、
これまたマ氏一流の、
「技術がものすごいから何弾いても楽しそう」な演奏です。

(それをいうならコントラバスの人こそ驚きなのかもですが、
 まあバスのことはよく知らないので 笑)

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もっとも、ジャケット写真の3人の、
涼しげな白シャツ姿にだまされていないとは言いませんが(笑)、
明るい、軽い曲を簡単そうにスイスイ弾きこなす、
三人の弦楽器奏者、ということで、
これまた「暑苦しくない」一枚と言えると思います。




ま、そういう演奏をしているときの奏者は、
実際には激しく運動しているので、
やっぱり暑いと思っているのだろうとは想像するのですけど、ね。






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自分が弾くのはどっちにしろ暑いのです。
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考えて分かる音楽の味わい 『名曲に何を聴くか』 田村和紀夫

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この書籍は、

【新音楽鑑賞法】名曲に何を聴くか
音楽理解のための分析的アプローチ

と題されています。


(個人的には、「新音楽鑑賞法」の「新」は、
 はて・・・?と思わなくもないのですが(笑)、
 まあそれはおいておきましょう)

で「分析的」といっているくらいですから、
本当に分析してます。

いわゆる、

「難しい本」

のうちに入ると思います。

目次はこんなかんじ。

第1章 音楽とテンポ
 テンポは性格 <<別れの曲>>はどんな「別れ」の曲?
 テンポの分裂 <<グレート>>は「偉大」か
 テンポと表現 シューマンのピアノ協奏曲を思い出せ

第2章 拍子とリズム
 拍節と音楽 ワルキューレの騎行の足どり
 めくるめくリズム <<第7>>を神格化するシンコペーション

第3章 旋律
 フレーズから音楽へ <>のつづれ織り
 ホモフォニーとポリフォニー <<第9>>の荘厳な歓喜
 モティーフの発展としての音楽 <<木星>>の裏側

第4章 音組織と調性  
 長調と短調の光と影 <<モルダル>>の水は何色?
 5度転調と3度転調 <<野ばら>>のドラマ、<<献呈>>のロマン
 懐かしい五音音階の調べ <<家路>>へいざなう響き
 旋法の話 <<亡き王女>>は何モード?

第5章 オーケストラの楽器
 オクターヴ・ユニゾンのおののき ああ<<40番>>!
 オーケストラの華:木管楽器 断頭台の<<幻想>>
 妙なるラッパの音:金管楽器 マーラーの天国の響き

終章 総合的分析
 「音楽のインヴェンション 楽譜を音楽化する音楽後の基礎
 <<運命>>の心理学




副題がなかなか魅力的でしょう。

  <<第9>>の荘厳な歓喜

とか、

  <<モルダル>>の水は何色?

とか。

ところが、それぞれの節の本来の題は、

 ホモフォニーとポリフォニー <<第9>>の荘厳な歓喜
と、

 長調と短調の光と影 <<モルダル>>の水は何色?

なのですよ。

で、この本では、副題のほうに書いてあるような、
色々な、私たち聴き手に「感じられる」ことを、
理論的に分析して、

「ここはこういう風な理屈で作曲されているから、
 こういう風に感じられるのだ」

ということを、
楽譜をもとに解き明かしていきます。

これは、チェロを弾きもする私としては、なかなか面白い。
楽譜には色々な情報が書かれてありますが、
ちょっとした記号ひとつにも、
けっこう深い意味が読み取れたりも、する。

楽譜を解読して解釈して演奏するというのは、
そういうものらしい、ということは、
楽器を有る程度習っていれば先生にアレコレ言われますから、
多少なりとも意識することにはなります。

しかし、この本では、かなり深いところまで突っ込んでいく、
その思考と分析のプロセスを著者のガイドでたどることが出来ます。


・・・なのですが、いえ、それゆえに、
結構「ムズカシイ」本でもあります(笑)

音楽の専門用語は容赦なく出てきますし、
その用語の説明が載っていないことも多い。

また、色々な曲を例にしながら説明するわけですが、
楽譜をみただけでは、

「こういう風に書いてある」

ことまでは分かっても、
よほど聞きなれた曲でない限り、

「どんな風に聞こえるか」

までは、私は分かりません。

そこで、
分からない用語はその都度インターネットで調べながら、
また、Youtubeなどでその部分とおぼしき曲を聴きながら、
読み進めていきました。

そのため、
最初はとっつきにくかったのですが、
だんだんと慣れてくるにしたがって、
一種の「謎解き」ようのような面白さを感じるようになり、
最後の「運命の心理学」では、
うなづくことしきりでした。

ここで作者は、

・冒頭の動機

と、

・3楽章から4楽章へのつなぎ

を取り上げて、

・それぞれ楽譜からどんなことが読み取れるか

・ということはどのように演奏されるべきか

を考えていきます。


楽曲、あるいは楽譜の「解釈」という作業は、
専門的に音楽を学んでいる方であれば当然のこととして、
日々行っている作業であろうと思います。

また、私もチェロを習っていますから、
学習している曲に関しては、
先生からあれこれと教授して頂いております。

ですが、
音楽全般にまではなかなか広がりませんし、
聴き手としてはチェロ音楽以外のものも楽しむ私としては、
本書の内容は非常に興味深いものでした。

「のだめ」では、

 「作曲者と楽譜を通じていかに対話するか」

という問題が重要な主題としてたびたび登場し、
物語の中でも重要な役割を果たします。

その具体的な例に触れることが出来る、という意味で、
専門的な音楽教育を受けていない、
私のような愛好家にとっては、
とてもありがたい書籍であると感じられます。

もっとも、多少の「むずかしさ」を覚悟して、
じっくり付き合い、読み解いてみれば、
の話ですけど、ね。


本日紹介しました書籍は、


『名曲に何を聴くか』 
田村和紀夫
nanikiku.jpg Amazon


でした!




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職業柄、難しい本は読みなれております。
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プロフィール

ククーロ

Author:ククーロ
18歳のときに「チェロを弾こう!」と決め、28歳でようやく始めました(2009年2月)。練習の記録と好きな音楽の紹介をしています。よろしくお願いします。京都在住です。


◆ お気に入りCD ◆

アクアトリニティ
水の薫り
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サイトウ・チェロ・アンサンブル
クレンゲル「讃歌」
3202110926.jpg


ヨーヨー・マ
ソング・オブ・ジョイアンドピース <歓喜と平和の歌>
masong.jpg


トゥルルス・モルク
ショパン・チェロ曲集
mork.jpg


ミクローシュ・ペレーニ
ウィグモア・ホールライブ
perenil.jpg



◆ 愛用スピーカー  ◆
 Timedomain Light
light1.jpg
 



◆ 愛用の消音器 ◆
 マイ・ミュート
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◆ 今弾いてる楽器  ◆
Cao工房 ゴフリラーモデル
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