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レタスは白菜の替わりになるか? ヒルガー J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのチェロ編曲

Hilger.jpg


本日紹介します演奏は、
 J.S.バッハ 
  無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
  (チェロ編曲)
 チェロ ノルベルト・ヒルガー
です。



季節はずれとは思いますが、
鍋料理の野菜といえば、なにでしょうか?

「基本的には何を入れてもOK」なのが鍋ですから、
色々な野菜を入れることが出来ます。
しかしその中から、
「鍋といえばこれでしょう」
というのをひとつ選ぶとすれば、
私は、

 白菜

です。

しかし数年前、
友人と鍋をしていたときに、
白菜が切れてしまいました。

でももうちょっと野菜が食べたかった。
そこでそのときタマタマ冷蔵庫にあった※、

 レタス

を替わりに入れてみました。

※後に「タマタマ」ではなかったことが判明し、平謝りする事態になりましたが、それはまた別の話(苦笑)

と、このレタスが美味しいのです。

確かに、
白菜のような落ち着いた甘みや、
出汁を吸ったジューシーさには欠けます。
また、少し茹ですぎただけで、
たちまち色が悪くフニャフニャになってしまうので、
気をつけなくてはなりません。

でも、
キャベツにはないシャキシャキ感や、
加熱することで増した香りがとても美味しく、
ポン酢ともよく合う上に、
お肉との相性はむしろ白菜よりも良いのでは?
と思ったほど。

それから後、
「やっぱり鍋といえば白菜」
という認識はかわりませんが、
レタスも、
「白菜がないときに仕方なく」
ではなく、
「白菜とは違った味わい」
の、
「これはこれで美味しい」
鍋野菜として、
私の中では結構重要な位置を占めています。



さて。


バッハ × チェロ

といえば、
「無伴奏チェロ組曲」の全6曲が、
なんと言っても代表的。

一方で、その兄弟ともいうべき曲が、
ヴァイオリンにありまして、
こちらは、
「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」
として知られています。

ここで紹介します演奏は、
その「無伴奏ヴァイオリン~」を、
チェロで弾きました、というもの。

ここで弦楽器をされない方は、
「へー、そういうこともあるんだ」
と思われたかもしれません。

しかし、弦楽器をされる方、
特に(私のような)アマチュアチェロ奏者の方は、
「いやいやそれ、無理だから!」
と思ったのではないでしょうか(笑)

というのは、
ヴァイオリンは小さいぶん、
チェロよりも遙かに小回りが利きまして、
細かい音形、
急速なパッセージ、
跳躍する音などを、
ずっとスムーズに弾くことができます。
また、重音の演奏も、
チェロよりも得意なようです。

そして、同じバッハの無伴奏曲といっても、
ヴァイオリンのほうは、チェロよりも、
ずっと音が混み入っています。(楽譜が黒い)


なので、私などは、
「いや、これ、チェロじゃ弾けないでしょ」
と思うのですが、
それを弾いてしまった、というだけでなく、
録音までして売り出してしまった、
というのが、このCD。


確かにプロの演奏家の方々の技術は、
私のような初心者からみると、
どなたも唖然とするばかりの凄さです。

しかし、
いくら技術があったとしても、
これって結構勇気がいるのではなかろうか、
と想像します。

だってこの曲には、
ヴァイオリンの名手達が残した数多くの録音があるわけで、
それをヴァイオリンよりも機動性の劣るチェロで弾いたならば、
「やっぱり無理があるんじゃない?」
「普通にヴァイオリンで弾けばいいのに」
「バッハはヴァイオリン用に書いたんでしょ」
「チェリストなんだからもっとチェロ組曲を練習しなよ:笑」
などと言われることが想像できるからです。

とはいっても。

私も「無伴奏ヴァイオリン~」は大好きな曲。
そりゃあチェロで弾けたら楽しそう。
そういえば私のチェロの先生も、
いつだかのレッスンでおじゃましたとき、
ちょうど「シャコンヌ」を練習していました。


と、いうわけで。
この録音、私としては興味津々。

感想は、
「あれ、意外にいいじゃん」。

やっぱり内心、
(ヴァイオリンにはかなわないのでは・・・)
と思っていたのですが、意外にも良かったです。

確かに、
ヴァイオリンのようにスイスイとはいきませんし、
例えばヨーヨー・マのような、技術に超・余裕のある奏者なら、
もっと上手く弾けるのだろうな、
とも想像します。

でも、これはこれで、楽しめます。
ヴァイオリンの高揚感、キラキラ感がない代わりに、
チェロのどっしりした落ち着いた響きで、
じっくり攻めてきます。

また、これは勝手な想像ですが、
きっとこのヒルガーさんという人は、
バッハの音楽が大好きで、
またこのヴァイオリン曲も大好きで、
弾かずにはいられなかった。
・・・というだけではなくさらに、
この録音にあたってかなりの準備をしたのではないだろうか、
と想像します。

それは、
もともとヴァイオリンのほうでは使われていない技法が、
数カ所で使われているということもありますが、
しかしそれ以上に、
冒頭から確固たるビジョンが感じられるのです。
って、何のこった、ですね(笑)

言葉にすると、
「私はこの曲を、チェロで、
 こう弾くのがベストだと信じています」
という感じ?
だから曲全体としての見取り図が明確なので、
最初から迷いがない。

プロの演奏家にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、
かなーり弾き込んでないと、
こうはいかないのではなかろうか、
とも想像します。

そしてその結果、
「ヴァイオリンの曲をチェロで弾いてみた」
というだけではない、
「チェロならではの味わい」
が、実現されているように、
私には聞こえます。


もちろん、
ヴァイオリンで弾くのがスタンダードで、
おそらく一番この曲の魅力を引き出すものと、
私も認めます。
しかし、チェロで弾いても、
そこにはチェロならではの、
ただの、
「ヴァイオリンが弾けないから仕方なく」
だけではない、良さがある。


これは、
冒頭に書きました、
「鍋といえば白菜だけど、レタスもそれはそれで美味しい」
と似ているなぁと思ったのでした。


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本日紹介しました演奏は、
 J.S.バッハ 
  無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
  (チェロ編曲)
 チェロ ノルベルト・ヒルガー
Hilger.jpg HMV
icon
でした。
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私もいつか弾きたいです。
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テーマ : チェロ
ジャンル : 音楽

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バッハはね

応用が利きますね。
だからジャズプレーヤーの中にも好んでバッハを演奏する人がけっこういます。
シャコンヌはクニャーゼフが有名です。
超をそのままでヴァイオリンをただオクターブしたで弾いただけでは、ちょっと華が足りないかもです。
実はシャコンヌの楽譜は出版されています。
弾けもしないくせになぜか持っています。僕には理解不能な運指でした。
バッハのヴァイオリンソナタとパルティータをチェロで演奏した録音はありますが、
無伴奏チェロ組曲をヴァイオリンで演奏した録音ってあるんだろうか?
ヴィオラならありますけれどね。

■えにお様

そうそう、クラシック音楽以外の分野の方も、
バッハを取り上げることがよくあるみたいですね。
ロックなんかでもたまにあったりして。

私の先生はシャコンヌを移調せずに、
オクターブ下げただけで弾いていました。
線が一本足りないですよね、といったところ、
なんとかするねん、とのお返事でした(笑)

そういえば、ヴァイオリンによるチェロ組曲は聴きませんねぇ。
bann2.gif

プロフィール

ククーロ

Author:ククーロ
18歳のときに「チェロを弾こう!」と決め、28歳でようやく始めました(2009年2月)。練習の記録と好きな音楽の紹介をしています。よろしくお願いします。京都在住です。


◆ お気に入りCD ◆

アクアトリニティ
水の薫り
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サイトウ・チェロ・アンサンブル
クレンゲル「讃歌」
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ヨーヨー・マ
ソング・オブ・ジョイアンドピース <歓喜と平和の歌>
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ショパン・チェロ曲集
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